柿渋-作り方と魅力

 柿渋って知っていますか?柿渋は、まだ熟していない青い渋柿を潰し、圧搾して得た液を発酵させた褐色の液体です。柿渋は、布を染める染料や、窓枠などの塗料などにも利用することができます。

 木に柿渋を塗ると、時を経るにつれて赤味を帯びたいい色合いになっていきます。柿渋は、防虫効果などもあり、古くから様々なところに利用されてきました。最近、自然の天然素材として注目されてきた柿渋についてご紹介します!

柿渋の作り方

柿渋

 柿渋作りは、熟していない渋柿から作るのでかなりの重労働です。最近では、柿渋を作る農家の人も減ってきてしまいました。

  1. 柿渋を作るのにあたり、まず、青い状態の渋柿を潰して果汁を絞ります。
  2. 1をステンレスかホーローの容器に収容します。ほかの容器だと柿渋が腐ってしまいます。
  3. 続いて、2を発酵させます。通常、果汁は約1カ月でほぼ発酵が終わりますが、柿渋は発酵後もさらに熟成していきます。
  4. 柿渋の熟成が進むと、表面に薄い膜が張り、分量が6割ほどに減って、渋タンニンが強くなります。 3 年から 5 年ものの柿渋は「玉渋」と呼ばれる最高級品です。

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柿渋の歴史

 柿渋は不溶性の皮膜を作って防水・防腐効果を発揮するため、木などに塗布されたり、布の染色に利用されてきました。

 また、柿渋は、漁網や、酒等の醸造用袋、和傘、漆器などを作る上でも重要な役割を担っていました。江戸時代には、柿渋が漆に匹敵する重要な塗料でした。

 このため、柿が食用とともに柿渋用としてもさかんに栽培されていました。戦後、化学繊維や科学塗料が普及すると、柿渋の利用は激減しましたが、近年、日本古来の天然素材として見直されてきています。

柿渋の保存

 柿渋は、密閉容器に入れて冷暗所で保存します。長期保存によって水あめ状に凝固した場合、水を加えると薄められて使用できます。

 温度が氷点下に下がって柿渋の表面が凍った場合、凍った部分を取り除いて使用します。

柿渋のにおい

 柿渋は発酵させて作られるため、独特のにおいがします。乾くと徐々ににおいも気にならなくなってきます。通常は1・2週間でにおいが薄くなってきます。

柿渋の石鹸

 柿渋を使用した石鹸があるのを知っていますか?柿渋の石鹸には加齢臭を消すのに効果がある、美肌に効果があると言われています。

 実際の効果については、人それぞれのようですが、加齢臭が全くしなくなったという口コミも見受けられます。柿渋の成分ととして、タンニンが豊富に入っていますので、ポリフェノールが効果的に作用しているようです。

加齢臭は自分ではなかなか気付かないし、人からもあまり指摘されないものですので、柿渋石鹸を使って加齢臭がなくなるというのはうれしいですね。

→ 柿渋を使用したボディーソープです。加齢臭やワキガにも効果がかなりありあそうです。参考までにご覧ください。

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