補聴器-種類と選び方

 補聴器を使い始めるときは、抵抗感がありますよね。「補聴器なんてまだまだ」とは思っていても、加齢とともに聴覚細胞は老化していきます。

 50歳を超えるあたりから聴力が急激に低下し、60歳以上になると会話が不便になって補聴器が必要となることが一般的なようです。しかし、老人性難聴の進行には個人差があるため、 40 代から難聴を感じて補聴器を使い始める人もいれば、 80 歳を超えても全く不自由を感じていない人もいます。

 補聴器には慣れが必要です。今は、ほとんど目立たない補聴器もでてきているので、早めに使用を検討してみましょう

補聴器選びの目安

補聴器

 一概に補聴器といっても、その種類によって聞こえる範囲は様々です。自分に合った補聴器を見つけるため、まずは、自分の難聴度合いを調べてみましょう。

  • ささやき声が聞き取りにくい→軽度難聴
  • 普通の会話が聞き取りにくい→中等度難聴
  • 大きな声でも聞き取りにくい→高等度難聴

 正確な聴覚は、耳鼻科などで聴力検査を行って計測してください。軽度難聴の段階から補聴器を利用している人もいるようです。

 中等度難聴にまで進行して、人と会話をするのが面倒になってしまうと、周りとの交流が疎遠になってしまう恐れがあります。補聴器を利用する際には「慣れ」も必要なので、早めに導入を検討してみてください。

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補聴器のいろいろ

補聴器

補聴器には、大きく分けて「アナログ型の補聴器」と、「デジタル型の補聴器」とがあります。アナログ型の補聴器は、雑音も含めて全ての音を拡大します。

 一方、デジタル型の補聴器は、雑音は抑えて、人の声を拡大するものです。デジタル型の補聴器の方が、騒音や環境に強く、会話が明確に聞き取りやすいという利点がありますが、アナログ型の補聴器と比べて高価であるという欠点もあります。

 ところで、デジタル型の補聴器の場合、技術的には全ての騒音を消してしまい、人間の会話のみを拡大することもできます。しかし、あえて騒音を少しだけ残しているのです。その理由は、騒音を全て取り除いてしまうと、道路で車が近づいてきたときや、電車の踏み切りの音などが聞こえなくなってしまって危険だからです。補聴器って、すごい精密な機械なんですね!

補聴器に関する疑問

補聴器

 補聴器に関する様々な疑問にお答えします。

補聴器には慣れが必要?

 補聴器を装着し始めたばかりの時期は、耳や脳が補聴器を介して届けられた音に慣れていない状態です。毎

 日少しずつ補聴器を装着する時間を増やしながら、徐々に補聴器から聞こえてくる音に慣れていきます。そのためにも、早めに補聴器の導入を検討してみましょう。

補聴器はいつから使う?

 補聴器は、自分で会話に不自由を感じはじめたら使いましょう。今の補聴器はほとんど目立たないので、「まだ 50 代だし・・・」などと躊躇することはないと思います。ヘッドホンで大音量の音楽を聴いている現代の若者たちは、もっと早い時期から補聴器を使うようになるかもしれません。また、早めに始めれば、補聴器の効果も大きくなります。

片耳だけでいいの?

 片耳だけでも聞こえますが、より自然に聞こえるように両耳に補聴器を使っている人が多いようです。

補聴器はどんな難聴でも聞こえるの?

 補聴器は、マイクで音を集めて、スピーカーで音を発生させる機械なので、音を正確に伝える機能に障害がある感音声難聴では利用できません。通常の老人性難聴は、音を拡大する機能が衰えた伝音声難聴のため、補聴器を利用することができます。

どのくらいもつの?

 補聴器は大切に扱えば10年以上使えます。自分にぴったり合った補聴器を、自分の耳の一部だと思って大切に使いましょう。

最近の流行

 今までは、「目立たない補聴器」が目標でしたが、最近は、あえてカラフルな色の補聴器をつけることが徐々に流行ってきているようです。せっかくの補聴器です。おしゃれな方がいいですよね♪

 だれにでも老化は起こります。それに早く気づいて対処することが、楽しく人生を生きていくためのポイントです。「まだ早い」などと躊躇せず、堂々と補聴器を使いましょう。

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