特集「子宮筋腫」-症状と治療法
生理不順になると、子宮内膜症か子宮筋腫を疑いますよね。子宮筋腫とは、子宮にできる良性の腫瘍のことです。
子宮筋腫の主な症状としては、過多月経(過多月経の目安は、下記を参照してください)が挙げられます。基本的には、子宮筋腫は良性の腫瘍であるため命にかかわることはありませんが、まれに悪性の場合もあります。
子宮筋腫が小さければ小さいほど、その後の処理も楽で将来も安心です。「昔と生理の感じが違う」と感じたら、すぐに婦人科で診察を受けましょう!
子宮筋腫を早期発見
子宮筋腫ができると、過多月経になることが多いようです。人によって生理の量や周期はまちまちですが、この程度なら過多月経と言えます。
- 500 円玉以上のレバー状の塊がでるなら要注意
- 日中、夜用ナプキン+タンポンが必要ならば、明らかに多い
- ナプキンを 30 分程度で変えるならば多い(通常は 1 〜 2 時間)
上の 3 つに当てはまらなくても、生理が 10 日以上続くようであれば、トータル量として過多月経の場合があります。また、上の 4 つに当てはまらない場合であっても、自分の中で以前よりも生理の量が増えたと感じた場合は、子宮筋腫を疑って婦人科検診を受診することをおすすめします。
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子宮筋腫チェック
半分以上当てはまるようならば、子宮筋腫を疑ってみましょう。
- 生理の経血量が多くなってきた
- レバーのような塊状の血がでる
- 生理のたび、痛みが増してくる
- 生理痛がひどく、薬が効きにくい
- 生理後も出血がだらだら続く
- 不正出血がある
- 下腹部が張った感じがする
- 性交痛がある
- 排尿や排便時に痛みがある
- 下腹部にしこりがある
- 最近トイレが近い
- おりものが増えたり、茶褐色のおりものがある
検査と治療
上のチェックで半分以上当てはまるようなら、1度婦人科を受診してみましょう。でも、どんな検査や治療が行われるのか、かなり不安ですよね。私も実際に内視鏡検査をやりましたが、痛いというよりもびっくりして「うげっ!」と声がでてしまいました。
でも、みんなそうみたいですよ。看護婦さんに、「ちょっと不快感はありますけど、一瞬ですからね〜」とか、「さわいでも大丈夫ですよ。でもあまり動かないでくださいね」とか。励まされました。心配なときには、女医さんのいる病院を探しましょう。
子宮筋腫の検査
子宮筋腫の疑いがある場合、以下のような検査が行われます。
- 問診:生理時の出血量、痛みなどを質問します。
- 内診:膣の中に指をいれ、子宮の動きやしこりの有無をチェックします。
- 超音波検査:体の外から超音波を当てて腫瘍があるか確認します。
- 内視鏡検査:膣の中に棒状の機械を入れて中の様子を見ます。
- MRI検査:子宮筋腫が見つかり、手術の必要がある場合や、筋腫かそれ以外の病気か判別がつきにくい場合、MRI検査を実施します。
子宮筋腫の治療
子宮筋腫が見つかった場合、全てすぐに手術するわけではありません。以下のような治療が行われます。
経過を見る
特につらい症状ではなければ、子宮筋腫ができていても基本的には手術の必要はありません。しかし、悪性の腫瘍の場合もあるため、子宮筋腫が急激に大きくならないか半年に 1 度の検診が必要です。
薬を使って治療
女性ホルモンを抑えて閉経状態をつくり、子宮筋腫の発育を抑えます。しかし、骨粗しょう症になりやすくなるため、薬を使用できるのは半年までです。低用量ピルを使用する治療法もあります。
手術
子宮筋腫の大きさよりも、出血量によって貧血がひどい場合などに手術対象となります。また、子宮筋腫が内膜側に突き出している場合、受精卵の着床を妨げて不妊の原因となるため、子宮筋腫の切除が行われます。おなかに 1 cm程度の穴を 3 箇所ほどあけ、その中に器具を挿し込んで子宮筋腫だけ切除する「腹腔鏡手術」、 10 cmほど開腹して子宮筋腫や子宮を取る「開腹術」などがあります。
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